Mon 18/01
1週間が始まる。
暗い空。
朝9時から授業。
10代の学生のみなさんは顔を出さない。
コロナカが終わってどこかで出会っても、わたしはそれが誰なのかわからないけど、
学生は毎週わたしの顔を見ているのでわたしがわかる。
あっちはわたしを認識するけど、こっちはできない。
学生の顔を見ずにオンラインで教えていて、初めは壁に向かって授業をしているようだったけど、だんだん声だけでその学生の個性もわかるようになってきて、実は顔を見ないほうがいいのではないかとも思ってる。
外的に判断する要素がないので、中身がよく見えるというか。
ほんとうは顔を出して欲しいけど、強制はせず。
自分が学生だったら顔を出したくない。
今日のクラスは12人出席で、そのうちの某くんと某さんは同じ日本のアニメのキャラクターをアイコンにしている。
対面授業だったら、すきなアニメが同じだということで、すぐ話す機会が得られるけど、オンラインでは個々で話せないので、ふたりはクレヨンしんちゃんについて話せない。
出会いはふしぎなもので、こんなにあからさまにふたりは「同じキャラがすき」と自己主張しているのに、出会えない。
いや、出会っているから、次の偶然を待てばいい。
でも、「同じキャラがすき」でも、仲よくなれるとは限らない。
知らない。
ぼんやりしていたけど、もうそろそろ本気で試験作成をしなければならない時期のはず。
今すぐどこかに飛べるなら、イスキア島へ行って温泉に浸かりたい。
おいしい南イタリア料理を毎日たべたい。
本当に心底どこかに行きたい。
行ける日は来るのだろうか。
Sun 18/01
夕方タルトの生地を作って冷蔵庫で寝かせ、夜10時にチョコレートと生クリームを合わせ、形成したタルトの中に流し込んで焼く。
チョコレートも生クリームもバターも粉も、何もかもが上等なので、当然おいしいチョコレートタルトが出来上がる。
これで今週は安泰。
仕事の1日もそうだけど、休みの1日の過ぎる時間の速さといったら、1日が24時間あるとは到底思えない。
コロナカで時間が加速している気がする。
ひとによっては時間の流れがゆっくりになった人もいるかもしれないけど、わたしはさらに速くなったような気がする。
長いだらだらした睡眠のせいかもしれないが、ベッドからなかなか起き上がれない。
寝ているわけではなく、ネットをしていたりするので、そこに時間が吸い込まれている。
起きてもまたネットに時間を盗られている。
朝起きられず、母とのFaceTimeを午後に変えてもらう。
わたしのわがままな変更なのに、母は寝ぼけ眼でまるでわたしを待たせているように「遅くなってすみませんね」という。
そういうところも、一切怒らないところも、本当に偉大だと思う。
わたしに与えられたいろいろな偶然のなかで、母がわたしの母なのはわたしの幸運だと思う。
その後ハムステッドヒース に行き、1時間半ほど外の空気を吸う。
夜ご飯はシウマイを、皮から作る。うまい。
あっという間に日曜日が終わった。
Friday 15/01/21
11時起床。
朝ごはん記憶なし。
ケフィア は飲んだ気がする。
起きてすぐ仕事。
12時半に準備を終え、1時から授業。
4時半まで。
1時間休んで5時半から7時までレッスン。
肩が凝る。
玉ねぎ、ほうれん草、チェリートマトを混ぜたスパゲティ。
オリーブ油を筆頭に全ての野菜とパスタ自体が旨いので、旨いひと皿ができあがった。
フェイさんが有名なイラストレーターだと知る。
いろいろ見てたら、授業のあった時期にも撮影などをしていたようで、
そんな多忙さや、人気の気配を微塵も見せず、いつも茫洋としていてぶれず、立派だ。
不思議なひとだ。
土曜日に授業がないのは14、5年ぶりだろう。
金曜の夜の開放感がじんわりとうれしい。
何か買いたい気持ちがあるけど、気持ちだけで、ほしいものはないのかもしれない。
明日は雪が降るようなので、ハムステッドの森に行きたい。
14/01/21
コロナカに住むようになって、あっという間に10か月が過ぎてしまった。
その間にロンドンでは3回の都市封鎖があって、今現在も、ほんとうにふしぎなんだけど、政府によって外出を制限されている状態。
政府がわたしの行動に制限をかけるなんて、そんなこと想像したことさえなかった。
朝は仕事が始まる時間の1時間前に起きる。
仕事の時間が曜日によって違うので、起きる時間もその日によって変わる。
今朝は9時に起きて、10時5分に オンライン上で顔を出さない学生たちの前に現れ、1時間ワークショップという名の授業をする。
今日の大失敗は、呆け老人のごとき体で、先学期にした授業の内容をまたしてしまうという、みんなごめん!という感じで、終わった後で気づいて冷や汗。
午後もワークショップがあって、こっちはまともにできた。
まあ、だいたい働きすぎなので、こんなことになってしまうわけで、わたしのせいであり、わたしのせいではないような気もしてる。
こんなに働かないと生活ができないことがおかしいのだった。
3日間たべ続けたフレッシュなターメリック入り、セルリアックのカレーを昼食にして鍋を空け、そういえば、その前に、どうしても梅干がたべたくなって、白米の上に貴重な梅干しをのせ、海苔を巻いてたべたりもした。
だらだらしてたら3時になったので、ちよさんとオンラインで会う。
頭脳明晰、新鮮な表情のちよさんを見て、びっくりした。
きれいなエネルギーを感じた。
自分の疲弊具合が反対に浮き立つようで、いや、それは卑屈になるようなことではなく、「あ!その感じ、忘れてた」というような発見みたいなものだった。
日々疲弊の雪だるま式な蓄積のなかで、そういう新鮮な空気感を忘れてた。
ちよさんからはお金の管理についてお話が聞けた。
わたしもすっきり生きたいので、お金を管理するといいかもしれない。
できるかはわからない。
夜ご飯は簡単に野菜と豆腐の鍋にする。
思い立って、ブラッドオレンジとピンクグレープフルーツでポン酢を作る。
寝かせてから使うつもり。
その後仕事。
寝る前まで仕事。
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あああ